米労働省が11日発表した8月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比2.9%の上昇となった。上昇ペースは7月の2.7%から加速し、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめたエコノミスト予想と一致した。8月の前年同月比上昇率は年初来で最高となった。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアのCPIは前年同月比3.1%上昇。やはりエコノミスト予想と一致した。前月比・季節調整済みでは、CPIは0.4%上昇となり、市場予想の0.3%上昇を上回った。コアCPIは前月比0.3%の上昇で、こちらは予想と一致した。米国では雇用情勢が悪化しており、連邦準備制度理事会(FRB)が来週の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げに踏み切ることがほぼ確実視されている。だが政策当局者の間には、ドナルド・トランプ大統領の関税政策によってインフレが再燃しかねないとの懸念もある。インフレが持続的に上向けば、FRBは追加利下げに一段と慎重になりそうだ。
米CPI、8月は前年比2.9%上昇 伸び加速で予想と一致
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