
「転職するなら第二新卒が良い」「30歳を超えると転職が難しい」転職市場ではこのような話が挙がることも珍しくない。転職市場において、最適な年齢や経験年数は存在するのか。人事目線を踏まえた上で、キャリアのそれぞれの段階ごとの見られ方について解説していく。(アサインシニアエージェント 國分康平)
若手の「経験年数」は
企業からどう見られているのか
人材採用を考えるとき、人事目線では「定着」と「活躍」、大きく2つの視点が大事になる。
今回解説する「経験年数」は、そのどちらにも影響を及ぼすものであるため、両方の視点からひもいて考えてみようと思う。
【1年目~3年目】
“第二新卒”のメリット・デメリットとは?
いわゆる第二新卒と定義づけられるのが、このフェーズである。「第二新卒」という言葉自体は一見聞こえが良いが、メリット・デメリットが存在する。
まず、「定着」という観点に関しては大なり小なり懸念が残る。
“新卒から3年は勤める”という考えを古く感じる方も多いかもしれないが、転職市場では一つの区切りとなることは間違いない。
求職者側のメリットとしては、ビジネス経験が浅いが、ポテンシャル要素が大きいため一定のキャリアチェンジが可能である。上記に伴い、これまでの経験や成果よりも精神面やコミュニケーション力を重視する企業も多い。
採用企業側にもメリットはあり、社会人期間が短いため育成のやり直しができる、若いからこそ新しい業務を覚えやすいことなどが挙げられる。こういった「活躍」の“可能性”で採用されることも珍しくない。