米国がリセッション(景気後退)に陥る確率を数週間前に人々がどれだけ見積もっていたにせよ、米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに踏み切ったことで、現在はその確率は低下しているはずだ。利下げ幅は0.25ポイントで、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標は4.0~4.25%となった。それでも、利下げが行われ、追加利下げも見込まれるという事実は、FRBが今や経済成長を優先しており、そのことが景気後退の可能性を大幅に低下させたことを示している。市場はこれを予想していた。今年上半期の経済成長は低調だった。そして8月1日、景気後退の前兆となることが多い雇用の伸び悩みと採用の減少を示すニュースが伝わった。9月5日に発表された新たな雇用統計はさらに暗い状況を示した。失業率は4.3%に上昇していた。
FRBが後退させた景気後退リスク
利下げに踏み切ったことでFRBは経済成長を優先していることを示した
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