米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は、9~10日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、約8年の就任期間で最多となる反対意見を押し切って0.25ポイントの利下げを決めた。そうすることでドナルド・トランプ大統領と自身の後任に対し、暗に鋭いメッセージを送った。利下げは見た目ほど簡単ではない、と。この決定には3人が反対票を投じた。2人は利下げそのものに反対し、トランプ氏の盟友であるもう1人は、より大幅な利下げを求めた。 この日の判断に対する反対意見は、正式な投票結果以上に広がりを見せていた。FOMC参加者による四半期見通しでは、さらに4人がひっそりと反対を表明していた。彼らは2025年末の水準を3.75~4%と予想し、12月会合での据え置き判断を示唆していた。反対票を投じた2人と合わせると、参加者の約3分の1が現状維持を見込んでいたことになる。
FRBの割れた票決、追加利下げの難しさ示唆
トランプ氏が次期議長指名でも利下げは保証されない可能性
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