数十年にわたり軍事面で米国に依存してきたサウジアラビアは、他国に目を向けている。サウジアラビアは17日、イスラム教徒が多数派を占める唯一の核兵器保有国であるパキスタンと防衛協定を締結。1週間前にはイスラエルがイスラム組織ハマス指導者らを標的に、同じく米国にとって湾岸地域の重要なパートナー国であるカタールへミサイル攻撃を仕掛けていた。サウジアラビアとパキスタンの合意は、地域の勢力図を変える可能性がある。また、中東地域における長年の米国のパートナー国が、国家安全保障を巡って米政府への依存を低下させる新たな注目すべき一例ともなった。サウジアラビアは、対米関係を維持しつつもロシアや中国と連携する地域の軍事大国に目を向けている。