米ユタバレー大学構内で起きたチャーリー・カーク氏の暗殺事件はまず、人間にとっての悲劇だ。2人の幼い子どもが父親を失い、妻は夫を失った。しかし、この事件は文化的な悲劇でもあり、市民生活の中心に起きている腐食を明らかにした。言論に対する暴力は、学校で早くから他の意見を耳にすることの大切さを教えていない状況において、ずっと前から始まっている病の最終的な症状だ。われわれの脳は習慣を形成するように作られている。われわれが繰り返すものを何でも自動化する深層学習回路である大脳基底核は、テニスのサーブやピアノの音階だけを吸収するわけではない。思考パターンも脳に刷り込む。耳にする唯一のメッセージが偏ったものである場合、脳の習慣回路はそれらを、変化に抵抗する思考の型として刻み込む。
【寄稿】人間の脳を文字通り害する検閲
国民個人と民主主義自体にとっての言論の自由の重要性、脳科学が裏付け
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