トランプ米政権は、鉄鋼大手USスチールの「黄金株」の権限を行使した。同社が今秋予定していたイリノイ州製鉄所の生産停止計画を阻止した。USスチールは2週間前、イリノイ州グラナイトシティ製鉄所の従業員に、11月に操業を停止する計画だと通知した。日本製鉄の所有下にあるUSスチールは、通常通りの生産作業を行わなくても、約800人の従業員に給与を支払い続ける方針を示していた。事情に詳しい関係者によると、ハワード・ラトニック商務長官がこの計画を把握し、USスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)に電話をかけた。ラトニック氏はブリット氏に対し、政権側は操業停止を容認せず、トランプ氏が黄金株の権限を行使すると伝えた。