「不安をなくそうとする人」が逆に不安から逃れられなくなる理由・ベスト1とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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不安を消そうとしない生き方
「不安をなくしたい」と願う人は多いでしょう。
しかし、不安は完全に消すことができません。
むしろ、消そうとすればするほど意識が向き、不安が大きくなるパラドックスが起きます。
不安を無理に排除するのではなく、共存する姿勢が現代を生きるうえで重要です。
不安は人間に備わった機能
不安は心の不具合ではなく、本来は身を守るための機能です。
危険を察知し、準備や行動を促す役割を果たします。
不安があるからこそ、私たちは慎重になり、リスクを避けられるのです。
完全に不安がなくなれば、かえって危険に無防備になります。
消そうとすると増幅する
心理学の研究によれば、「考えないようにする」と意識したことほど、逆に強く頭に浮かびやすくなります。
不安を無理に消そうとすると、この効果によって不安はむしろ増大します。
「不安をなくす」ことを目標にするのは非現実的であり、逆効果なのです。
不安と共存する技術
大切なのは、不安を排除するのではなく「そこにあるもの」として受け入れることです。
不安を感じても「そういうものだ」と流し、行動を止めない。
不安を抱えながらも、自分にできる小さな積み重ねを続ける。
これが、不安と上手につき合うための現実的な方法です。
不安を消そうとするのではなく、不安と共存することが大切です。
不安は生きるうえで自然な機能であり、無理に排除する必要はありません。
抱えながらも行動を続ける姿勢こそ「ゆるストイック」の実践です。
私たちもまた、不安を受け入れ、ゆるストイックに生きましょう。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。








