努力が必ずしも報われない理由・ベスト1とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

努力が必ずしも報われない理由・ベスト1Photo: Adobe Stock

努力が必ずしも報われない理由

「努力すれば必ず報われる」という言葉は、多くの人を奮い立たせてきました。

 しかし、現実は必ずしもそうではありません。
 努力が結果に直結しないことは珍しくなく、そのギャップに苦しむ人も少なくありません

 本記事では、努力が報われない理由を整理し、現代に適した努力の捉え方を考えます。

環境や運の影響

 成果は努力だけでなく、環境や運に大きく左右されます。

 市場のタイミング、出会う人、組織の方針……。
 これらは自分ではコントロールできません。

 同じ努力をしても、環境によって結果が全く異なるのです
 努力が報われない背景には、こうした外部要因の存在があります。

努力の方向性がずれている

 努力そのものよりも、その方向性が成果を決定づけます。

 間違った方法や不要な課題に時間を注いでも、結果は出ません。

 努力が報われないと感じる人の多くは、正しい努力ではなく「がむしゃらな努力」をしている場合があります

 努力は量だけでなく、質が重要なのです

成果と評価のギャップ

 努力が報われないと感じるもう一つの理由は「成果と評価のズレ」です。

 自分では成果を出したつもりでも、組織や社会が評価する基準と一致していなければ報われません。
 努力が評価されるかどうかは、自分では完全にコントロールできない部分でもあります

 努力が必ずしも報われないのは、環境や運、努力の方向性、評価の基準といった要素が複雑に絡むからです。

 しかし、それでも小さな努力を積み重ねることには意味があります。
 報われるかどうかに固執せず、自分のルールで淡々と続ける姿勢

 これが「ゆるストイック」の実践です。
 私たちもまた、結果に過度に縛られず、ゆるストイックに生きましょう

佐藤航陽(さとう・かつあき)
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。