「メンタル激弱な人」は実際に起こらないことまで心配する。じゃあ、どう考えればいいのか。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

「メンタル激弱な人」は実際に起こらないことまで心配する。じゃあ、どう考えればいい?Photo: Adobe Stock

無駄な心配を手放す技術

 私たちは日常の中で、実際には起こらないかもしれないことまで心配してしまいます。

 未来への不安は誰にでもありますが、過剰な心配は行動力を奪い、心を疲弊させます

「ゆるストイック」に生きるためには、無駄な心配を手放す技術が欠かせません。

心配の大半は現実にならない

 心理学の研究によれば、人が抱える心配の多くは実際には起こらないとされています

 起こらない出来事に時間とエネルギーを消耗するのは非効率です。

 まずは「心配の大半は幻想である」と理解することが、心を軽くする第一歩です。

コントロールできる範囲に集中する

 心配を手放すには、「自分でコントロールできること」に集中する姿勢が有効です

 準備や努力で改善できる部分に取り組み、それ以外は手放す。

 未来を完全にコントロールすることは不可能だからこそ、できる範囲に力を注ぐことが合理的です。

書き出して距離をとる

 心配を抱え込んでいると、頭の中で繰り返し考えてしまいます。

 そこで有効なのが、心配事を書き出す方法です
 紙に書くことで頭から切り離され、客観的に眺めることができます。

「これは行動できる」「これは放置する」と仕分けすることで、心配の整理が可能になります。

 無駄な心配を手放すことは、未来を軽やかに生きるための技術です
 心配の多くは実際には起こらず、起こったとしても自分の行動で変えられる部分は限られています。

 だからこそ、コントロールできる範囲に集中し、あとは手放す。
 このシンプルな姿勢こそ「ゆるストイック」の実践です。
 私たちもまた、無駄な心配に縛られず、ゆるストイックに生きましょう

佐藤航陽(さとう・かつあき)
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は8.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86 をスタートさせた。