2つのラインアップを走り比べ
それぞれ魅力的な点は?

 グレードはスポーティ&上質な“エスプリ・アルピーヌ”が新登場した。エスプリ・アルピーヌは2トーンカラーが標準で、タイヤは大径19インチを装着。専用シートやステアリング、ブルーの内装加飾パネルを装備するスペシャル版だ。E-TECH、マイルドハイブリッドともに選べ、マイルドハイブリッドには、ちょっぴりシンプルな18インチタイヤを履くテクノ・グレードも用意している。

 安全装備はブラインドスポットモニターと車線維持アシスト、ドアオープニング時に後方からの車両接近を知らせるアラートが追加された。

 まずはマイルドハイブリッドのエスプリ・アルピーヌをドライブ。モータースペックは3.9ps/19.2Nm)と控えめ。主役はあくまで158ps/270Nmを誇るエンジンだ。7速DCTとの組み合わせで加速は力強く、スピードの伸びもいい。キビキビとしたフィールが心地いい。エスプリ・アルピーヌならではのデザインセンスもあって、スポーティな味わいが濃厚だった。ただし19インチタイヤは、ややトゥーマッチ。荒れた路面では正直にショックを伝え、快適性をスポイルしていた。

 一方、E-TECHハイブリッドの走りは上質。公式なアナウンスはないが、E-TECHの制御は緻密になり、静粛性と電動車らしいスムーズさが一段と際立っていた。19インチタイヤとのマッチングも上々である。車重が90kg重いことがプラスに作用しているのか、乗り心地は許容範囲。フランス車らしい味わいが楽しめた。

 E-TECHのプライスはマイルドハイブリッド比で45万9000円高いが、魅力的である。小気味いいマイルドハイブリッドを選ぶなら、エスプリ・アルピーヌより20万円安い、18インチタイヤのテクノを選ぶのもトータルな満足度という点でベターだろう。

(CAR and DRIVER編集部 報告/横田宏近 写真/横田康志朗)

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