米連邦政府機関の閉鎖が数時間後に迫った9月30日、土壇場の合意への期待はしぼみ、共和・民主両党とも第1次トランプ政権以来となる政府機関の予算切れを容認する構えを見せている。ドナルド・トランプ大統領は記者団に対し、民主党に新たな脅しをかける一方、医療制度を巡る民主党の要求について協議に応じる可能性を示唆した。前日にはホワイトハウスで両党の議会指導部と会談していた。共和党は医療政策を巡り党内で意見対立が起き、民主党は左派から圧力を受けている。合意が成立するとしても、10月1日午前0時1分に政府機関閉鎖が始まった後になる可能性が高い。トランプ氏は政府機関閉鎖について、「回避できないことなど何もないが、おそらく(閉鎖の)可能性は高いだろう」と述べた。また、予算切れになれば大統領権限を行使できるとし、犠牲を払うのは民主党だと指摘。「閉鎖になれば元に戻せないことをできる、彼ら(民主党)にとって都合が悪く、彼らには覆せないことだ」と述べ、人員削減やプログラム削減の可能性を示唆した。