自民党総裁に高市早苗氏が選出された。移民やインフレ継続といった問題に対する有権者の怒りが支えとなり、各国で復活する保守主義にとっての特筆すべき勝利がまた一つ加わった。昨年11月の米大統領選で保護主義的な「アメリカ・ファースト(米国第一)」政策を掲\\たドナルド・トランプ氏が再選したほか、イタリア、フランス、ドイツ、そして英国でもポピュリスト(大衆主義)的傾向を持つ右寄りの政党が、中道派の現職を追い出すケースがみられる。また数十年にわたる市場主導のリベラリズム(自由主義)を経て、有権者が経済や社会のあり方を巡り新たな答えを求める中、これらの政党は世論調査で高い支持を得ている。日本では与党自民党が次の選挙に向け、洗練された政治的穏健派である小泉進次郎氏をトップに選ぶ選択肢もあった。だが債務で賄われる政府支出を支持し、熱烈なナショナリスト(民族主義者)である高市氏が総裁選では勝利。自民党議員らは過去2回の総裁選で、同氏のこうした政策を拒否していた。
自民党新総裁の高市氏、世界の「右傾化」に追随
高市早苗氏の選出、移民問題などでの有権者の怒りを反映 世界の保守派・ポピュリスト躍進と同様に
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