あなたの評価が上がらないのは“残念な比べ方”のせいかも…絶対にやってはいけない思考のワナ
【高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格!】――しかも、首席合格とわずか3点差のほぼトップ合格!『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)の著者は、中学3年生のときに「東大合格」を宣言。高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格を目指したけれど……全国模試は「偏差値45」。そこで、徹底的に「国語」鍛えるという“大逆転の勉強法”を編み出す。勉強の大半を「読書に費やす」という常識外れの戦略で、全科目の成績が軒並みアップ! すべての科目は結局、国語の力がモノをいうことがわかった。コスパとタイパを徹底し、四コマ漫画や恋愛ゲームで楽しみながら学力を高める方法から勉強への合理的なモチベーションの高め方までを徹底指南。超★実践的な成績アップ法を初公開する。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

【国語力アップ】「あの人の話は分かりやすい」と言われる人が、無意識に守っている“2つの鉄則”Photo: Adobe Stock

「比べる」ときに守るべき、2つの鉄則

対比構造を持つ国語の問題に答える際、最低限守るべき原則は次の2つです。

対比対象にともに言及できているか
同一の軸で比較しているか

ありがちな失敗①:一方しか見ていない

たとえば、犬と猫に関する説明文で、次のような対比構造があったとしましょう。

【国語力アップ】「あの人の話は分かりやすい」と言われる人が、無意識に守っている“2つの鉄則”『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より

ここで「この作品で言われている『犬は猫よりも優秀である』とはどういうことか」という記述問題が出たとします。

この問題に対して、「犬はとてもかわいいということ」とか「犬は鼻が利くのに、猫は長距離を移動するほどの体力がないということ」といった答えは正解になりません。

正解は、たとえば「犬は猫と比べて鼻が利くうえ、長距離移動ができるということ」といった感じになります。

その点、「犬はとてもかわいいということ」という誤答は、の原則に反しています。猫と比べて犬がどう優秀かを問うている問題にもかかわらず、犬のことにしか言及できておらず、比較になっていないからです。

ありがちな失敗②:比べる軸がずれている

次の「犬は鼻が利くのに、猫は長距離を移動するほどの体力がないということ」という誤答は、の原則に反しています。犬と猫を比較しているように思えて、「嗅覚」と「体力」という異なる軸でごちゃ混ぜにして比べているからです。

これが満点解答!

正解の「犬は猫と比べて鼻が利くうえ、長距離移動ができるということ」は、も満たしており、犬と猫を同一の基軸で比べて特徴を語っています

対比構造の前提となっているのは、比べる対象に共通点があることなのです。

「違い」を際立たせる「同じ」

犬と猫は、「ともに動物でペットとして飼われている」という共通点が根底にあります。そうであるからこそ、「違い」について語る意義が出てくるのです。

たとえば、犬とトマトという共通点が見出しにくいものについては、対比構造を踏まえた文章をつくるのは難しく、そうした問題文が試験に出ることも、たぶんないでしょう。ですから、根底に何か共通点がある2つのことを比べているという理解があれば、正解にはより深みが出てきます。

悟空とベジータに学ぶ対比の本質

漫画『ドラゴンボール』で、ライバル関係にある孫悟空とベジータが物語の基軸になっているのは、2人がほぼ同世代で同じ星の出身者であるにもかかわらず、あらゆる点で似ていないから。

どこに対比構造があるかを意識していると、漫画やゲームなども国語力を引き上げてくれる機会になります。