中国企業は新たな市場獲得のため世界各地に進出しており、米金融機関はそれを支援することで大きな収益を上げている。二大経済大国の緊張が貿易・軍事両面で高まる中、この意外な米中協力に対し、米議会では国家安全保障上のリスクを巡る懸念が持ち上がっている。その一方で、香港市場はブームに沸いている。ウォール街と中国企業が相互利益を求めるための出会いの場となっているからだ。香港証券取引所では今年、世界で最も活発に新規株式公開(IPO)が行われている。企業が1~9月に株式上場で調達した金額は230億ドル(約3兆5000億円)に上る。中国政府主導で行われる国家安全保障上の取り締まりや、政府に批判的な活動家の逮捕ばかりがニュースになる香港で、これは明るい材料だ。
米大手銀、香港で大もうけ 中国企業の海外進出を支援
米議会の批判をよそに「目覚ましい年」を経験しているウォール街
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