「共創」できない組織から、人は離れていく
皆さんの組織やチームは、どのステージにあるでしょうか。
「フラットな関係構築」「共創」などと言いつつ、自組織の事情や都合だけを一方的に押し付けて、結局は相手を自分たちの言いなりにしていないでしょうか。
実際のところ、共創を企業理念に謳いつつ、社員や社外の協力者を遠ざける残念な企業もあり、私は「共創に謝れ!」と言いたくなることもあります。
私(沢渡あまね)は2020年から活動拠点を東京から静岡県に移し、現在は静岡県と愛知県それぞれの法人の代表として、全国の企業や地域の、組織開発や共創の場創りに取り組んでいます。磐田市の“学び×共創”アンバサダーも拝命しました。
静岡と愛知、いずれの地域も製造業が強く、チームプレー1.0、2.0の状態の組織も本当に多い。その文化が色濃い社会において、地域の経営者やフリーランス、東京など他都市の企業の人たちから、地域の大企業・中堅企業・行政機関などに対して次のような本音や悩みを耳打ちされることがあります。
あの会社(地域の大企業)は共創を掲げながらも、なんだかんだ上から目線。申し訳ないが、ご一緒できそうにない
二言目には“提案してくれ”“安くやってくれ”“タダでやってくれ”などとふんぞり返る。だったら、ものわかりの良い他の顧客をあたったほうが経営上も精神衛生上も良い
このような状況にフラストレーションを抱えるのは、お取引先の人たちだけではありません。自社の役員をはじめとする管理職や社員のそのような悪気ない時代錯誤な態度を見て幻滅し、東京など他都市の企業に転職していく人も、私たちは幾度となく見てきました。
そしてこれは地方都市に限った話でもないでしょう。
(本稿は、書籍『チームプレーの天才』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では、他者とうまく仕事を進めるための具体的な93の技術を紹介しています)









