「新入社員、全員に配りました」
新年度を迎え、そんな声が多数寄せられているのが、書籍『ベンチャーの作法 -「結果がすべて」の世界で速さと成果を両取りする仕事術』です。
転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さんが、1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験で見てきた、「結果を出す人の働き方」をまとめました。“きれいごと”抜きの仕事論に、「結局、すべての仕事で大事なのってコレだよね」と、社員や経営者、ベンチャーや大企業を問わず、共感する人が続出する異例の反響となっています。
この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「トップに評価される人がやっていること」についてお伝えします。

経営者は社員に「期待していない」
ベンチャー経営者の多くは能力がとても高い人です。
ですから経営者のほとんどは社員に期待してはいません。
期待の8割でもできていたら充分だと思っています。
とある上場企業の経営者などは、私にこう話していました。
「期待の2、3割でも良いと考えるようにしています。あまり期待しすぎてもストレスが溜まるだけですから。うちの会社はまだ有名じゃないし、ここで働いてくれるだけでも感謝しないとね」
期待されたことの
「12割」の結果を出す
ですが、期待値が低いからこそ期待を超えるのは簡単です。
経営者が「2、3割できればいいや」と思っているところを、10割やりきる。
権限や職務の壁を越えて12割やる。
それくらいの気持ちで圧倒的に達成できる人が、高く評価されます。
言われたことを右から左に流すだけでなく、自ら考え、動き、そこに付加価値をつけて期待を超える。それが、上司や顧客から「あの人は頼りになる」「今までに会ったどの人よりも優秀だ」と思われるような人です。
単に「仕事をしました」「言われたことをやりました」という姿勢では、次のチャンスは巡ってこないでしょう。経営者の「期待の壁」をも越えるということです。
「あの人に任せれば大丈夫」と思われるようになろう
経営や事業の全体像を意識して行動できる人が評価されます。よく言われる「経営者目線を持つ」というやつです。
言葉で言うのは簡単なのですが、これができるのは本当に少ない希少な人材です。
あの人に任せれば大丈夫だ。
あの人でもできなかったら、もうそれはダメだったということなのだろう。
むしろ自分の任せ方が悪かった。
そう思われるレベルに、自らを高めることを目指してください。
(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では他にも「結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。)