「全社員に買って配りました」
「入社する人への課題図書にしています」
そんな声が多数寄せられているのが、書籍『ベンチャーの作法 -「結果がすべて」の世界で速さと成果を両取りする仕事術』です。転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さんが、1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験から、ベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめました。“きれいごと”抜きの仕事論に、社員や経営者、ベンチャーや大企業を問わず、刊行直後から多数の感想が投稿される異例の反響となっています。
この記事では、本書に大いに共感したという読者のひとり、株式会社ウィルゲートの共同創業者・専務取締役である吉岡諒さんに、本書からの気づきを語っていただきました(ダイヤモンド社書籍編集局)。

ベンチャーで「通用しない人」とは
『ベンチャーの作法』を読んでとくに共感したのは、次の点です。
「頭脳になるな。手足になれ」
「組織に評論家は必要ない」
私自身、「自分で手を動かせる人」しか、ベンチャーでは通用しないと考えていたからです。
自分から動かない人や、スピード感がない人は、ベンチャーで結果を出すのは厳しいでしょう。
「二度と採用しない」と決めている人
「私は管理しかしません」とか、「部下をつけてくれたら数字を出せます」などと言う管理職も世の中にはいます。
ですがたとえ管理職であっても、自分で数字をつくる気のない人は、ベンチャーにおいては存在意義が乏しいと思います。
弊社にも、創業期にはそういった人がいましたが、そういう人は二度と採用しないように、選考におけるセンサーに磨きをかけています。
漫画『キングダム』の主人公「信」みたいに、自分が戦っても強いし、部下を率いることもできる。そんな人だけが、ベンチャーでは求められるのです。
「手を動かせる人」しか生き残れない
うちのようなベンチャーでさえ「手を動かせない人」はいたわけですから、これが、AI化などが進んでいる大手企業なら、その数はかなり多いはずです。
これから先、AIに対して的確な指示出しや要件定義ができる人材が求められるとも言われますが、AIの性能は予想以上に進化し、人間側の指示が多少曖昧でもAI側がカバーしてくれるようになりました。
そうなると、AIを完璧に使いこなせる一部の人材を除くと、「自分で手を動かせる人」しか必要なくなるのだと思います。
社内やお客様と関係を構築して、仕事を上手に回す。
そういった、AIにはできない領域で「手を動かせる人」にならないと、生き残ってはいけないでしょう。
(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』に関連した書き下ろしです。書籍では「なにがあっても結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。)