ニューヨーク市のゾーラン・マムダニ次期市長は5日、政権移行チームの共同トップにバイデン前政権で連邦取引委員会(FTC)の委員長を務めたリナ・カーン氏を起用すると明らかにした。マムダニ氏は手頃な価格を実現するための政策を打ち出しており、カーン氏はこれを実行する人材選びに影響力を持つことになる。またカーン氏の起用は、マムダニ氏の政策に対する企業の懸念を緩和することにはつながらないとみられる。カーン氏は「ニューヨーク市民は昨夜、新市長を選出しただけでなく、巨大な企業権力や資金があまりにも頻繁に政治を左右する状況を明確に拒否したと思う」と述べている。民主社会主義者であるマムダニ氏は無料バスの実現、市内の共同住宅の多くを対象とした家賃凍結、市営の食料品店を設けることなどを掲げ、これら一連の進歩的な公約は市のエリート層を動揺させている。同氏は財源について、富裕層と企業への増税で一部賄うと述べている。