日経平均は史上最高値を更新したが、実質賃金は8か月連続で減少した。そんな中、「『金持ち父さん 貧乏父さん』以来の衝撃のお金の戦術書」と絶賛されているのが、『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』だ。そして今回、全世界待望の続編『THE WEALTH LADDER 富の階段──資産レベルが上がり続けるシンプルな戦略』がついに日本上陸。世界14ヵ国以上で翻訳されたベストセラーはお金の「戦略書」だ。スコット・ギャロウェイ(『一生「お金」を吸い寄せる 富の方程式』著者)も絶賛する最新刊についてライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)
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「まだ早い」と言う人の末路
株で損をした人の話を聞くと、
どうしても「投資はリスクが高いものだ」と感じてしまう。
そのせいで、「お金に余裕ができたら始めよう」と後回しにしてきた。
一方で、同僚が新NISAを始めるのを見て、
自分だけが取り残されたような気分にもなる。
「投資は怖い」
「まだ勉強が足りない」
と理由をつけて先延ばしにする。
そうやって、いつまでも投資を始めない。
このように不安を抱えながらも、いたずらに時間を過ごしている人は少なくない。
世界的ベストセラーの教え
世界的ベストセラー『THE WEALTH LADDER 富の階段』の著者ニック・マジューリはこう述べている。
レベル3(資産10万ドル以上~100万ドル未満)での投資へのアプローチは、将来の富を大きく左右する(中略)もちろんレベル3になるまで投資を始めるのを待つ必要はない。
無理なく始められるようになったら、できるだけ早く投資することをお勧めする。
――『THE WEALTH LADDER 富の階段』(P.172)より
本書によると、投資を始めるタイミングは資産形成において極めて重要だという。
複利の効果は時間とともに指数関数的に増大するため、早く始めるほど有利になる。
さらに衝撃的なのは、最初の10年間の投資額が、最終資産の半分以上を占めているという事実だ。
つまり、初期の一歩こそが、将来の富を決定づけるというわけだ。
「三流」「二流」「一流」、
一体全体、何が違う?
三流は「余裕ができたらやる」と言い、二流は「30代からやる」と言う。
そして、一流は「少額でも早い段階から始める」のだ。
一流は、投資で最も価値を生むのは「時間」だと理解している。
だからこそ、誰よりも早く始めて、複利という魔法を味方につける。
「まだ早い」と思っている間に、実は一番大切な時間が失われている。
投資を始めるのに必要なのは、大金でも完璧な知識でもなく、「今日から」という決断だ。
その一歩は小さな決断に見えて、人生を変えるほどの力を持っている。
本書を読んで気づいたのは、投資とは未来の自分に責任を持つ行動だということ。
値動きや損得に一喜一憂するのではなく、今日の一歩が10年後をつくる。
意識が変われば、お金との向き合い方も変わる。
たった一歩の行動が、未来を確実に動かしていく。
遅すぎることはないが、早いに越したことはない。
――それが、「投資の本質」なのだ。
(本稿は、『THE WEALTH LADDER 富の階段』に関する特別投稿です。)










