米連邦取引委員会(FTC)は5年前、フェイスブック(現メタ・プラットフォームズ)の解体を目指して同社を提訴し、メディアに大きく取り上げられた。今週、この訴訟でFTCが負けたことは、さらに大きなニュースだ。反トラスト(独占禁止)法を利用して政治的に好ましくない企業を懲らしめたいと思っている右派および左派の共同戦線にとって、打撃だからだ。FTCがこの訴訟を提起したのは、第1次トランプ政権の任期満了まであと数週間となる中、巨大ハイテク企業に対する政治的反発が起きていた時期のことだった。大手企業に嫌悪感を抱く進歩派は、オンライン上の言論取り締まりに激怒していた保守派と共通の目標を作り上げた。右派の見方からすれば、それは的を射ていた。メタの支配的地位が全米の政治論議に対して過度に大きな影響力を伴っているというものだ。