ドナルド・トランプ米大統領は10月、国家安全保障チームに対し、ガザでの戦争を終結させたように、ウクライナ戦争を終わらせる計画を取りまとめるよう指示した。これが全ての始まりだった。米政府当局者や事情に詳しい関係者によれば、スティーブ・ウィットコフ中東担当特使とトランプ氏の娘婿であるジャレッド・クシュナー氏はこれを受けて、4年間の戦争に終止符を打つ28項目からなる枠組み案の初稿に着手。両氏はイスラエル政府とイスラム組織ハマスの合意を取りまとめた余韻も残る中、中東地域からの帰国便で作業を始めたという。複数の関係者によれば、両氏は1カ月かけて提案を起草する過程で、ロシア政府内部の人物からの意見を取り入れた。この人物はマイアミで2人と秘密裏に会合を持ったと、これら関係者は明らかにしている。またウクライナ政府高官は、少なくとも2回にわたって同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領と両氏の電話協議を手配したと述べた。