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「部下の評価」は管理職にとって重要な仕事の一つだ。部下自身の昇進や給料にかかわるし、納得のいく評価をつけられるか、それを説明できるか次第で、信頼関係にも影響を及ぼす。「部下を正しく評価できる上司」とはどんな人なのか。今回は、最新の研究結果をもとに考えてみよう。(Alternative Work Lab所長 石倉秀明)
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評価するスキルが高い上司
とはどんな人なのか?
管理職は、さまざまな仕事をこなさなければならない。
チームや部署の業務を正確に遂行すること、目標を達成すること、メンバー一人一人の育成やアサインメント、評価など多岐に渡り、それに合わせたスキルが必要とされる。
その業務が多種多様で、かつ年々業務が複雑化することから、「管理職は罰ゲーム」と呼ばれることも増えてきた。しかし、スキルアップ、キャリアアップを目指す人であれば管理職を目指す人はまだまだ多いだろうし、日本企業であれば管理職にならないと年収が上がっていくことも少ない。
そんな管理職の大事な仕事の一つが、「部下の評価」である。
誰を昇進させるのか、誰の給与をどうするのかを決めるわけだが、評価は働く人にとって大きな関心事だ。従業員からすると、昇進するかどうか、昇給するかどうかも重要だし、実際に自分がやっている仕事が適切に評価されるか、つまり上司である管理職はきちんと自分たちを見て判断してくれているかどうかは信頼関係にかかわる。
従業員の成果や頑張りを正確に見極め、それをしっかり評価し、本人にうまく伝えられればチームの士気は上がり、部下からの信頼にもつながる。その後のチーム運営にもよい影響をもたらすだろう。
反対に、従業員の成果や頑張りをうまく評価できず、従業員にとっても納得のいかない評価しかできない場合は、チームメンバーのモチベーションにも大きく負の影響をおよぼすはずだ。
それくらい管理職にとって「評価するスキル」は重要なものなのだ。
では、「評価するスキル」が高いとはどういうことなのか。
今回は、ある研究データを基に、評価するスキルとは何か。評価するスキルが高い人は、部下のキャリアにどんなポジティブな影響をもたらすのかを見ていこう。







