高市氏、中国激怒でも動じず 高支持率を維持Photo:Per-Anders Pettersson/gettyimages

【東京】日本初の女性首相となった高市早苗氏(64)は就任からわずか1カ月で、世界で最も影響力のある男性2人に強い印象を与えた。

 まず、10月に訪日したドナルド・トランプ米大統領は、高市氏は日本の偉大な指導者になると太鼓判を押した。

 次に、中国が台湾に対して行動を起こせば日本は戦争に巻き込まれる可能性が高いと高市氏が発言したことで、中国の習近平国家主席を激怒させた。中国は国連で日本を非難し、国民に日本への渡航自粛を呼び掛け、日本産水産物の禁輸を示唆するなど、経済的・政治的圧力を強めている。

 その結果、高市氏はどうなったか。政権支持率が上昇した。

 22日に東京ドーム近くで日なたぼっこをしていた田中美栄さんは高市氏について、「よくやったなと思う。今まで高市さんにああいうふうに言ってもらうのを待っていた」と語った。けんかは続きそうだが心配はしていないという。「中国には言わせておけばいいと思う」とし、「日本にはアメリカがついているから」と述べた。

 青いジャケットと大きめのバッグを愛用する保守派の高市氏は、自民党の新総裁に選出されると、「馬車馬のように」働いて日本経済を活性化し、日本を世界の高みに押し上げると誓った。

 有権者はすぐにその仕事ぶりを目の当たりにした。高市氏は7日、午前3時に首相公邸に出勤した。同氏はその後、早い時間に仕事を始めたことで警備員や秘書官、運転手に迷惑をかけたと謝った。

 同氏はこの日、外交上の嵐に巻き込まれた。野党議員から、中国による台湾の海上封鎖が発生すれば日本が自国を守るために自衛隊を派遣するほどの重大な脅威になり得るかと問われ、なり得ると答えた。