Photo Illustration: Emil Lendof/WSJ, Getty Images
ジェフ・ベゾス氏がアマゾン・ドット・コムの最高経営責任者(CEO)を退いたのは、ヨットで過ごす時間や有名人とのパーティーにあふれた、ゆったりとした生活を楽しむためだったと考えるのは難しくない。
しかし、本人はそうした見方には確実に異議を唱えるだろう。ベゾス氏はこの1年間、自身のスケジュールが宇宙ベンチャーのブルーオリジンでの仕事で埋まっており、また人工知能(AI)関連の取り組みも増えていると公の場で語ってきた。
「私は世界で最も引退から遠い人間だ」と、最近開催されたテクノロジー会合で述べた。
この発言は、ベゾス氏が「プロジェクト・プロメテウス」と呼ばれるAI新興企業の共同CEOに就任するというニュースが先週報じられる前のことだった。ベゾス氏は同社の投資家でもある。2021年にアマゾンの日常的な経営から退いて以来、彼がCEOの肩書を手にするのはこれが初めてだ。
このニュースはすぐにイーロン・マスク氏からの嘲笑を招き、彼はベゾス氏が模倣者だと示唆した。大局的に見れば、2人は自分たちが若かった頃に人気を博したSF的な未来、つまり宇宙・ロボット・電気自動車(EV)の全てで競い合っており、ますます強力なAIの確立を目指している。
しかし、両氏が起業家として事業をどのように構築してきたかは劇的に異なっており、株主に対する責任をどう捉え、また事業への大きな賭けをどう行うかという点で違いを浮き彫りにしている。







