ここ数年、自動車を購入する米国の消費者にとって価格の高さが問題になることはないように思われた。今年に入って新車の平均価格が5万ドル(約777万円)に近づく中でも、ディーラーが心配していたのは、この値段が客を遠ざけるのではないかということでなく、在庫が十分に確保できるかということだった。だがそのような日々は、終わりを迎えつつある。自動車ディーラーやアナリストおよび業界データによれば、負担が増す中で消費者は、新車に払える金額に上限を設け始めている。自動車の購入者はより小型の車両や中古車を購入する動きが見られるほか、より長期間のローンを組み、値引きを待つようになっているという。テキサス州東部でディーラーを経営するロバート・ペルティエ氏は、「顧客に聞かれるのは『どうやったら支払えるのか』だ」と説明。同氏によると、来店者数は依然として多いものの減少傾向にある。また小型のシボレーのトラックスなど、より安価な車両に顧客が流れているという。