中国は国力を誇示しようとしており、ドナルド・トランプ米大統領が国際社会への関与を後退させているという見方が、新たな自信につながっている。同氏が西半球に注力していることや、貿易協定を重視する姿勢が中国にとってまたとない機会を生み出している。米政府と他の民主主義国家との間に緊張が広がる中、中国は、人工知能(AI)や高速鉄道、クリーンエネルギーといった未来を定義する技術において、自国の実力に誇りを持っており、これが自信に満ちた姿勢につながっている。急速な軍備増強も並行して進められている。北京のシンクタンク、中国グローバル化センター(全球化智庫)の理事長を務める王輝耀氏は「トランプ氏は現実主義者であり、中国がハードパワーとソフトパワーの両面で台頭していることを認識している。アジアへ軸足を移すのではなく米州に集中し、あらゆる面で手を広げすぎるのを避けて中国と良好な関係を保ちながら後退することで、米国は今後20~30年間、世界情勢での支配を維持できるかもしれない」とした。
中国、国力誇示の機会うかがう 米の内向きに乗じ
貿易を巡る米国との対立を乗り切り、中国は自信を深めている
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