株で勝ちたいなら「右下」を拾え! 9割が見落とす“お宝銘柄”の隠し場所
働きながら株で資産50億円を築いた“本当に儲かる3つの投資術”を初公開――余命宣告を受けた医師 兼 個人投資家の父が愛娘に捧げる著書『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)。4度の手術を経て、49歳で肺と肝臓へのがん転移が判明。主治医からは「50歳は迎えられても51歳はわからない」と宣告された著者が、働きながら50万円を50億円に増やした投資法を愛娘に向けて全力指南。再現性の高い3つの投資法をマスターすれば、忙しく働きながらも「一生困らないお金」を稼げるようになる。「人生の集大成として、出し惜しみ無しで、魂を込めて書きました」(著者より)。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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市場を支配する「4つの株」の生態
ひと言で「株」といっても、その性質から次の4つのタイプに大きく分類することができる。
❷業績安定(収益バリュー)株:成長株ほど急成長はしないものの、安定的に業績を伸ばす企業
❸業績低迷(資産バリュー)株:業績が落ち込んでいく企業
❹景気循環(シクリカルバリュー)株:業績が良いときと悪いときが循環する企業
「収益」か「資産」か――バリュー株の2大潮流
一般的には、「❷業績安定株」と「❸業績低迷株」を買うのが「バリュー株投資」と呼ばれる。
そのなかでも業績安定株を売買する投資は「収益バリュー株投資」であり、業績低迷株を買う「資産バリュー株投資」と分けられる。
図解でわかる「爆益ゾーン」の探し方
なぜ業績が低迷している株を買うのかというと、その企業が持っている不動産など「保有資産」が魅力的だからだ。次に、このマトリックス図を見てほしい。
『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より
これは4つの投資法を縦軸に「指標(PBR〈株価純資産倍率〉・PER〈株価収益率〉)」、横軸に「成長性」をとり、わかりやすく分類したものだ。
基本的には、右上にある銘柄の株価が高く、左下にある銘柄の株価は低い。さらに、うまくやれば右下にある銘柄ほど儲けることができ、左上ほど儲からないと考えてくれていい。
シクリカルバリュー株は、業績が悪いときは「バリュー株」、業績が良くなる過程で「グロース株」として扱われることもある。
【解説】投資の「現在地」を知るための羅針盤
この4つの分類とマトリックスを理解する最大のメリットは、自分が「どんなゲームに参加しているのか」を明確にできる点です。
銘柄ごとに「勝ちパターン」は違う
例えば、❶のグロース株は「成長」が止まれば暴落するため、決算ごとの数字の伸びが命です。一方、❸の資産バリュー株は、業績が悪くても「保有資産」があるため、株価の下値は限定的であり、何かをきっかけに見直される(PBR1倍割れ対策やMBOなど)のをじっと待つのが正解となります。
自分の持ち株がどのタイプに属するかを知らずに、「業績が悪いから売ろう(資産バリュー株なのに)」や「割高だけどまだ上がるはず(成長が鈍化したグロース株なのに)」と判断してしまうことこそが、投資における最大の敗因です。
「右下」が最強である理由
「右下の銘柄(成長性があるのに、指標は割安)」こそが、個人投資家が狙うべき「スイートスポット」です。
本来は評価されるべき実力があるのに、知名度が低い、あるいは一時的な不祥事や市況悪化で嫌気されている――こうした「市場の評価」と「企業の実力」のギャップを見つけ出すことこそ、バリュー株投資の醍醐味であり、大きな利益(爆益)の源泉となります。
常に「地図」を広げよう
株を買う前に、このマトリックスを脳内で広げてください。「今、自分は人気化しすぎて割高になった(左上の)株を高値掴みしようとしていないか?」「不当に安く放置されている(右下の)株はないか?」
この自問自答を繰り返すだけで、感情に流された売買を防ぎ、冷静に資産を積み上げることができるようになります。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。









