「出会いに恵まれる人」がいつも即答している「たった3文字の言葉」とは?〈注目記事〉Photo:PIXTA

 ですから、「人・本・旅」での学びを個人に任せておくのではなく、学びやすい仕掛けを職場につくることが大切です。

 ライフネット生命時代、僕は、社員向けの勉強会(任意)を定期開催していました(社員はこの勉強会のことを「出口塾」と呼んでいました)。定期的におもしろい人を呼んできて登壇してもらったり、読書会を開くなど、社員教育をしくみ化していたのです。

 この出口塾は、社員に「人と本」での学びを与える機会でした。

「本」を読ませるしくみ。

 出口塾で僕が指導をするときは、毎回課題図書を設定し、その本をもとにディスカッションを行っていました。

88歳のタクシードライバーに
講演を依頼したワケ

「人」に会わせるしくみ。

 同質な人間ばかりの集団は、同じような経験、情報しか持っていないため、意外性がなく、アイデアが出にくくなります。

 そこで、業種や職種を問わず、さまざまな経験を持つ人を社外講師としてお招きしていました。以前、僕がたまたま乗車したタクシーのドライバーの人に、ライフネット生命で講演をしていただいたこともありました。

 その人は当時88歳。東京大空襲を経験されていて、タクシー会社の社長から、「空襲の記憶を若い世代に伝えてほしい。だから体が動く限り、1週間に3時間くらいでいいので、うちの会社で働いてほしい」と依頼されていたそうです。その人は、タクシー会社に新人が入るたびに戦時中の体験を語っていました。