【解説】「負けない投資」こそが、資産形成の最短ルート

なぜ著者がバリュー株投資をこれほど強く推奨するのか。

それは、個人投資家が市場で生き残るために最も必要な「安全域(マージン・オブ・セーフティ)」が確保されているからです。

本来の価値を見極め、リスクを限定する

バリュー株投資の本質は、「100円の価値があるものを50円で買う」ことにあります。グロース株が「将来の期待」という不確かなものに資金を投じるのに対し、バリュー株は「現在の実力」よりも安く放置されている銘柄を拾います。

すでに株価が割安であるため、何か悪いニュースが出てもこれ以上下がる余地が少なく、「大負けするリスク」を極限まで減らせる投資の世界では、大きく勝つことよりも、致命傷を負わないことのほうが遥かに重要です。

メンタルの安定が判断力を支える

また、日々の株価変動に一喜一憂しなくて済むのも大きなメリットです。SNSで話題の銘柄は、常に株価をチェックしていないと不安で夜も眠れないかもしれません。しかし、堅実なバリュー株であれば、どっしりと構えて待つことができます。

この「精神的な余裕」こそが、暴落局面でも狼狽売りを防ぎ、冷静な判断を下すための土台となります。

「退屈」を味方につける

人によっては、バリュー株投資は地味で退屈かもしれません。しかし、その退屈さこそが、再現性のある利益を生み出します。

ギャンブル的な高揚感を求めるのではなく、企業の財務諸表や配当利回りをじっくりと分析し、適正価格に戻るのを待つ。この着実な歩みこそが、10年後、20年後に「続けていてよかった」と笑える未来を作ります。

一攫千金の夢から覚め、今日から「企業のオーナー」としての堅実な投資を始めてみませんか。

※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。