日数制限のない有給制度をつくってしまった会社があった
【企業インタビュー：エバーノート編】

2週間に一度、専門の業者が自宅を掃除してくれる

本田 他にユニークな制度はありますか？

エバーノートの社員食堂。水曜日のすしDAYはシリコンバレーでも有名。

アンドリュー 2週間に一度、専門の業者に家の掃除をしてもらうことができます。目的は、従業員の生活上のストレスを会社が軽減することで、もっとストレスなく働けるようにしてあげることです。予約を入れて鍵を渡しておけば、掃除に来る人と顔を合わせることもありません。家の掃除のことを考えなくていい分、私的なストレスを持ち込まず、より楽しく仕事をすることができます。

本田 従業員の家族から大きな反響がある制度もあるそうですね。

自転車通勤も多い。電気自動車の購入には会社から補助金も。

アンドリュー はい。電気自動車をリース／購入すると会社から毎月補助金が出ます。本社の近辺は、完全なＥＶを持っていると、カープールレーンを走ることができます。したがって、通勤の時間帯もラッシュに巻き込まれることなく、スイスイ走ることができるんです。例えば、日産のリーフであれば、月々のリース代は、補助金でほとんどカバーされますから、従業員にとっては、まったくタダになるといってもいい。車の充電も会社の駐車場でおこなうことができます。車通勤を好まない社員は、自社専用の通勤用バスを利用すればいいんです。こちらには、電源がついていて、Wi–Fiも完備。コーヒー、ペストリーなど朝食を取ることもできます。もちろんすべて無料です。

本田 パーテーションがないですね。

アンドリュー オフィスには仕切りがほとんどありません。個室がないんです。もともと銀行だった建物で、たくさん部屋があったのですが、すべての部屋をぶち抜いて、階段もぶち抜いて、大きな吹き抜けのあるオフィスを作りました。まったくのオープンです。スペースによってデザインを変えていまして、半分くらいはカジュアルにソファでリラックスできるようになっています。一方で、ちょっとフォーマルなミーティングができる場所もある。デスクもいろんな種類があって、立って働ける場所もあります。