性善説に立って制度が作られている

本田 働き方の自由度というのはどんな感じですか?自分で何か考えてやるとか。

日数制限のない有給制度をつくってしまった会社があった<br />【企業インタビュー:エバーノート編】パーテーションのないオフィス。

アンドリュー クルーズシップに住んでいて、海の上を移動しながら海上でカスタマーサポートの仕事をしている社員がいます。メール対応なので、無線でインターネットにつなぐことができれば、どこでも仕事ができるんですね。また、ヨーロッパでマーケティングを担当している女性は、南フランスに住んでいて、その家からヨーロッパとアジアのPRをやっています。家でずっと仕事をしている人もいます。

日数制限のない有給制度をつくってしまった会社があった<br />【企業インタビュー:エバーノート編】パソコンをやりながらウォーキングできる。

でも、オフィスが近くにあるところでは、みんな出勤してきますね。それは、別にルールとして規則に書かれているわけではなくて、みんなと一緒に過ごして、みんなと一緒に仕事がしたいから来ているんです。

本田 本日は貴重な話、ありがとうございました。

 エバーノートの日数制限のない有給制度は、極論を言えば、365日だって休むことができる。驚くべき制度です。でも、もちろんそんなことをする社員はいません。そんなことをする社員はいないという性善説に立って制度が作られている、ともいえます。社員に対して信頼感がある。もっといえば、大人として扱えるような信頼できる社員しか採用していない、ということなのです。※次回は7月2日更新予定です。


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パタゴニア、ザッポス、エバーノート、IDEO、スタンフォード大学d.School、カヤック、スタートトゥデイ、チームラボ、Plan・do・see、ワークスアプリケーションズなど日米約20社を取材して得た確信。いままさに世界で生まれつつある「古い価値観や常識に縛られないあたらしい働き方」は何なのかを、伝えていきます。

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日数制限のない有給制度をつくってしまった会社があった<br />【企業インタビュー:エバーノート編】

本田直之(ほんだ・なおゆき)
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役社長兼CEO
シティバンクなどの外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQ への上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業への投資事業を行うと同時に、少ない労力で多くの成果をあげるためのレバレッジマネジメントのアドバイスを行う。東京、ハワイに拠点を構え、年の半分をハワイで生活するデュアルライフを送っている。

幸福度ランキングトップの北欧(デンマーク、スウェーデン、フィンランド)の人たちと幸福について語り合って著した近著『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』(ダイヤモンド社)が話題になっている。
このほかの著書に、ベストセラーになったレバレッジシリーズをはじめ、『ノマドライフ』(朝日新聞出版)、25万部を越えるベストセラーとなった『面倒く さがりやのあなたがうまくいく55の法則』『ゆるい生き方』『7つの制約にしばられない生き方』(以上、大和書房)『ハワイが教えてくれたこと。』(イースト・プレス)などがある。
著書は累計200万部を突破し、韓国、台湾、中国で翻訳版も発売されている。