イランとつながりのあるハッカー集団が今週、イスラエル元首相であるナフタリ・ベネット氏の個人情報を流出させた。イラン政府が関わる多数の攻撃の一つで、イスラエルのサイバー防衛に対する懸念が高まっている。ハッカー集団「ハンダラ(Handala)」は、ベネット氏の携帯電話に侵入し、数百件のチャットメッセージと、141ページの連絡先リストを公開したと主張。連絡先には複数の世界的指導者が含まれていた。ベネット氏によると、通信アプリ「テレグラム」の自身のアカウントがハッキングされ、連絡先、写真、チャットで「本物と偽造の両方」が流出した。携帯電話自体はハッキングされていないと述べた。2023年10月7日のイスラム組織ハマス主導の奇襲攻撃をきっかけにガザ戦争が始まってから、イラン政府系のハッカー集団がイスラエルを標的に相次いで仕掛けるサイバー攻撃が目立つようになった。イランのハッカー集団は、標的のシステムに侵入し、データを盗み、オンラインで公開して評判を傷つける「ハック・アンド・リーク」と呼ばれる手法で特に成功を収めている。