「いつも、考えすぎて損してばかり!!」
日本人は礼儀正しくて、とても優秀……なのに、日々必要以上に思い悩んでいないだろうか?
「“究極の合理思考”を身につければ、もっと楽しくラクになる」――。数十億規模の案件に関わり、インド人部下オペレーションを経験したインド麦茶氏は、「常に自分中心」「短期志向」「無計画で今を生きている」ように見える彼らに「日本人が幸せを謳歌するための“ヒント”」を見出したという。
新刊『インド人は悩まない』では、人口14億・上位1%が富の40%以上を所有する超競争・過密・格差社会を生き抜く人々の「規格外の行動力」と「抜け目なさ」の秘密を紹介している。今回はその魅力の中から一部をお届けする。(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)
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年末年始は親族で過ごす
日本の年末年始の楽しみ方は選び放題だ。
インドから一時帰国して東京に出てみると、日本の街の年末年始の充実度を感じる。飲食店も小売店も休みはそっちのけで営業しているし、様々な面白そうなイベントが開催されている。もちろん、日本に物足りなければ海外に行くこともできる。円安の影響はあるものの、行こうと思えば最強のパスポートで世界各国に生き放題だ。
その一方で、実家に帰って大勢の親戚と年を越し、新年の挨拶に家々を回るという習慣は、どんどん廃れてきている。未知の体験をするために海外旅行に行くのは、とても有意義なのだが、もし、国内に留まるのであれば、独りぼっちで過ごさず、絶対に親戚で集まるべきだ。
インド人は必ず「家族で集まる」
インド民も彼らの正月(ディワリ)には、家族で集まって連帯を確認し、親睦を深める。駐在生活でインド民を見ていると、家族と協力し合うことで解決されている問題がたくさんあることに気付くようになった。病院も、職場も、家族で助け合うことが社会の前提になっているのだ。
かたや日本では、家族の存在を、「戦略資産」として活用する意識が、日本人は薄くなってしまっている。例えば、医者の親戚があなたの何気ない言葉から病気に気付いてくれたり、叔父が使わなくなった空き家が、自分の引っ越し先の都合の良い場所にあったり、意外なところで、解決策が見つかる可能性だってある。最近はコンプライアンス云々で誰も言ってくれないようなことを、あなたにグサッと言ってくれるのも家族・親族しかいない。
正月に親戚で集まることがどんどん希薄になっている日本では、その力に気付く機会も少なくなっている。しかし、今年は久しぶりに親戚大勢での集まりに顔を出してはどうだろうか。『インド人は悩まない』では、家族を戦略資産として位置づけ、有効活用する方法を紹介している。
(本記事は『インド人は悩まない』の一部を加筆・調整・編集した原稿です)









