いま世界150万部突破・39か国刊行のベストセラーとなっているのが『STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』だ。Amazon.comでも13,000超のレビューで世界が絶賛する話題書についてライターの照宮遼子氏に寄稿いただいた。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

【大損確定】「変えられないことにこだわる人」が無意識にしている悪習・ワースト1Photo: Adobe Stock

なぜ、人は変えられない相手に
エネルギーを使ってしまうのか?

 SNSに投稿すると、ときどき考え方の違うコメントがつく。

「そういう意見もあるよね」と思いながら、「いいね」を押して終わらせる。
 でも、なかにはそこから言い返してくる人もいる。

 それに応戦してしまったら最後。
 コメント欄で延々と議論が続き、相手の誤解を解こうとするうちに、いつの間にか一日が終わってしまう。

 おそらく、「相手をわからせたい」という気持ちが根底にあるのだろう。
 けれど、他人の考えはそう簡単に変わらない。

 変えられないものにエネルギーを注げば注ぐほど、コントロールできる感覚は少しずつ奪われていく。

世界的ベストセラーの教え

 この2月も日本で話題となっている、全世界150万部突破のベストセラー『STOP OVERTHINKING』の著者ニック・トレントンはこう述べている。

自分では変えられないことに目を向けていると、自然と無力感を覚えてしまう。
なのに、多くの人は物事の変えられる面を無視し、変えられない面ばかり気にしている。

――『STOP OVERTHINKING』(P.230)より

 人の意識は、一度にひとつの対象にしか向けられない。

 もし、そのスポットライトを「相手の考え」「過去の発言」「社会の理不尽」など、自分では動かせないものに当て続けたら、行動できるエネルギーはどんどん減っていく。

 トラブルや意見の違いが起きたとき、多くの人が最初に考えるのは「相手をどう変えるか」だ。

人生のハンドルは
いつだって自分の内側に

 だが、実際に動かせるのは、自分の反応・態度・言葉の選び方だけ。
 そこに焦点を戻した瞬間、心の中のハンドルが自分に戻ってくる。

 コントロールできないものに力を注ぐのは、動かない岩を全力で押しているようなものだ。
 押せば押すほど疲れるだけで、景色は変わらない。

 けれど、向きを少し変えれば、自分で動かせるものがすぐそばに転がっている。

 相手の意見を変えられなくても、自分がどう受け止めるかは選べる。
 コメント欄で応戦するか、スルーするかも選べる。
 その投稿を残すか、削除するかも選べる。

「相手が悪い」と思い続けるか、「まあ、いろんな人がいるよね」と流すかも選べる。

 本書を読んで気づいたのは、人が本当に取り戻したいのは自分にできることを選ぶ余裕なのかもしれない。

 外を変えようとするより、意識の向きを少し変えるだけで、世界の見え方も、心の軽さも変わっていく。

 人生のハンドルは、いつだって自分の内側にある
 少なくとも、SNSのコメント欄で消耗する時間は減るはずだ。

(本稿は『STOP OVERTHINKING ――思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣』に関する特別投稿です)