「いつも、考えすぎて損してばかり!!」
日本人は礼儀正しくて、とても優秀……なのに、日々必要以上に思い悩んでいないだろうか?
「“究極の合理思考”を身につければ、もっと楽しくラクになる」――。数十億規模の案件に関わり、インド人部下オペレーションを経験したインド麦茶氏は、「常に自分中心」「短期志向」「無計画で今を生きている」ように見える彼らに「日本人が幸せを謳歌するための“ヒント”」を見出したという。
新刊『インド人は悩まない』では、人口14億・上位1%が富の40%以上を所有する超競争・過密・格差社会を生き抜く人々の「規格外の行動力」と「抜け目なさ」の秘密を紹介している。今回はその魅力の中から一部をお届けする。(構成/ダイヤモンド社・榛村光哲)
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「おしゃべり」のうまい人がうまくいくワケ
これを聞くと悲しく感じる人もいるかもしれないが、あなたが、「おしゃべり」が苦手ならば、皆が羨むような成功を手にする可能性は低い。
Forbesの世界長者番付のランキングを上から眺めていくと、世界的な成功者の中で、「おしゃべり」が苦手な者はほぼゼロだ。理数系のバックグラウンドから世に出てきた人でも、ほぼ間違いなくおしゃべりが上手く、もう少し正確に言えばプレゼンテーション能力が非常に高い。
Appleの創業者スティーブ・ジョブスは、誰もが認めるおしゃべりとプレゼンの天才だ。しかし、彼と一緒にAppleを起業したスティーブ・ウォズニアックという“コンピューターオタク”も、インタビュー映像を見てみると、オタクというイメージは見た目だけで、おしゃべりがとても上手いことに驚かされる。
10の知識を100に見せるインド人
私がインドで、インド民と仕事をしていると、彼らがほとんど準備もしていないのに、「10くらいの知識」で「100くらいのプレゼン」をする姿に驚くことがある。冷静に話を聞いていくと確かに10くらいの中身しかないのだが、彼らは大体口がうまく、話を聞いている瞬間は中身のあるような雰囲気を醸し出す能力に長けている。
インド民は、言い訳の瞬発力も超一流だ。何か質問すれば、とりあえずそれっぽい話を一瞬で作り出して反応してくる。ハッタリともいえるこの能力が経営者から道端の作業員まで圧倒的に高いのだ。
ほとんど話の筋が通っていないにもかかわらず、持ち前のプレゼン能力と「優秀そうな見た目」で、日本企業から多額の投資を呼び込んでいるインドの経営者を、私は何人も知っている。プロの投資家でも簡単に言いくるめられるくらい、ハッタリをかます力がある。
一方で、全体として基礎学力が世界的にとても高く、決して頭が悪いわけではない日本人は、各能力を相対的に比較すると、「おしゃべり・表現力」が恐ろしく弱く、知識や思考力と比べてアンバランスだ。さながら、「100くらいの知識」で「10くらいのプレゼン」をする。これは、外身に力を割くことがあまりにも軽視されすぎて、外身が持つ効果に目を向けていないと言い換えることができる。
「見た目第一主義」のインドの生き方
もちろん、おしゃべりがうまく、表現力が高いからと言って必ず大成功するわけではないが、大成功するためには間違いなく、その能力は必須だ。商品やサービスも、数値上のスペックではなく、その背景にあるストーリー、それを語る経営者の雰囲気などが合わさり全体の魅力になっているし、人もそれに着いてくる。どんな能力や経験をこの先磨いたとしても、おしゃべりや見た目を含む表現力が低ければ、大きな組織を率いて富を築いたり権力を手に入れたりすることはできない。
そうは言っても、そこまで難しく考える必要はない。
何しろ、特別な訓練や学を身につけたわけでもないインド民でさえも、ハッタリを活用する姿を私は見てきたからだ。あなたがもし、「私は実力はあるはずなのに、なぜ評価されないのか」と嘆いているようなら、インド民の「見た目第一主義」とハッタリを最大限活用する生き方を知ることが、あなたを悩みから解放するためのヒントになるはずだ。
(本記事は『インド人は悩まない』に関する特別な書き下ろし原稿です)









