ドナルド・トランプ米大統領はここ数週間、パム・ボンディ司法長官への不満を側近に繰り返し漏らしており、ボンディ氏は弱腰で自身の政策課題を効果的に実行できていないと批判している。政権当局者と事情に詳しい関係者らが明らかにした。
こうした批判は、トランプ氏が自身の優先課題を一段と積極的に追求するよう司法省に圧力をかける、手厳しい措置の一環のようだと一部の当局者は指摘する。トランプ氏は以前にも時折ボンディ氏を批判することはあったが、ここ数カ月で同氏への懸念を声高に口にすることがより頻繁になっていると当局者らは述べた。
トランプ氏は司法省の仕事ぶりが遅いとして非常にいら立っており、今月に入り、自身が同省の特別検察官を任命する方法について支持者らと協議した。事情に詳しい関係者が明らかにした。
トランプ氏が最も不満を抱いているのは、ジェームズ・コミー連邦捜査局(FBI)元長官やニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官など、自身を長年追及してきた政敵を、ボンディ氏が迅速かつ効果的に訴追できていないことだという。トランプ氏が任命した検事はコミー氏とジェームズ氏を相手取り起訴状を取得したが、任命は違法だったとの判断を受け、昨年11月に起訴は棄却された。トランプ氏は訴訟が迅速に進むことを望んでいた。
11日夜には、トランプ氏が敵視する連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長に対する司法省の捜査も公になった。トランプ氏はかねて、パウエル氏を公然と非難し、利下げを迫ってきた。昨年夏にFRB本部の改修工事について行ったパウエル氏の議会証言を巡り、司法省は刑事捜査を進めている。
トランプ氏はまた、性犯罪で起訴され拘置所で死亡した実業家ジェフリー・エプスタイン元被告に関するFBI資料の扱いについても、ボンディ氏のせいで数カ月にわたり政治的・個人的な頭痛の種になっていると頻繁に不満を漏らしているという。ホワイトハウスのスージー・ワイルズ大統領首席補佐官が米誌バニティー・フェアのインタビューで、ボンディ氏がエプスタイン文書の扱いで「失敗した」と語った際、トランプ氏はスタッフに対してワイルズ氏に同意すると語っていたと、当局者2人が明かした。
トランプ氏はまた、保守派活動家やインフルエンサーからもボンディ氏への批判を聞かされており、そうしたソーシャルメディアの投稿を収集して他の側近らに意見を求めているという。さらに、自身が敗北した2020年の大統領選挙についても、「選挙を盗む」のに加担したとみなす人々を司法省が強く追及していないことへのいら立ちも示していると、事情に詳しい関係者らは語った。
トランプ氏は時折、司法省に対する不満をボンディ氏に直接訴えることもあると当局者らは話す。
なお、トランプ氏は9日午後にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に寄せた声明で、「パムは素晴らしい仕事をしている。彼女は長年の友人だ。選挙での不正行為と犯罪だけが得意な急進左派の狂人たちに対抗する中、多大な進展が見られている」と述べていた。



