気づけば過去に引きずられ、未来に縛られ、今日を味わい損ねていませんか。二度と来ない「いま」を手触りある満足に変えつつ、明日への視線も失わないためにはどうすればいいのでしょうか?
IVEチャン・ウォニョン氏や俳優ハ・ソクジン氏の愛読書と話題となり、韓国で262刷、60万部を超え、「哲学ブーム」の火付け役となった書籍『求めない練習 絶望の哲学者ショーペンハウアーの幸福論』をもとに解説します。

過去と未来に引きずられている人は、何の心配もなしに生きている現在の価値を見過ごしている

二度とこない「いま」を楽しむ

退屈にならない程度になるべく人間関係をシンプルにし、
生活パターンを単純化することで幸福になれる

――『求めない練習 絶望の哲学者ショーペンハウアーの幸福論』より

私たちはこの事実を思い出し、現在を意味あるものにする必要がある。

二度とこない「いま」そのものを、快く受け入れて楽しむ必要がある。

明日も同じ今日が来ると考えるのは思い違いで、一日は常に昨日とは違う新しい一日だ。

だから現在の価値を、いつも肯定的に評価したい。

過去と未来に引きずられていると、心配のない現在の価値を見過ごしてしまう。

動物がより幸福に見えるのは、感じる苦痛と楽しみが人間より少なく、反省で過去を引きずらず、幻想で未来に縛られないからだ。

動物は、ただ実在する「いま」の苦痛だけを感じる。

人間にとっても、実在するのはこの瞬間だけである。

ショーペンハウアーはこうした現在の価値を強調したが、現在だけに固執する生き方は軽率だとも述べた。

大切なのは、現在と未来への関心が一方だけに偏らないように自分で調整することだ。

過去の不満や未来の不安のせいで、いまを味わえないのは愚かである。

価値ある人生を実際に楽しめる時間は今日だけで、明日が今日の繰り返しだという感覚は錯覚にすぎない。

だから、今日という単位で手触りのある満足をつくり、同時に明日に備える視線も失わないこと。

この二つの針をそろえるとき、私たちは過去と未来に奪われず、現在をしっかり生きることができる。

(本記事は『求めない練習 絶望の哲学者ショーペンハウアーの幸福論』をもとに作成しました)