一番売れてる月刊マネー誌『ダイヤモンドZAi』のオンライン講座「決算書1枚で見つかる10倍株・連続増配株!」。全4回の講座で、ザイのアナリスト2人が決算書を要領よく読むコツを徹底解説。今回は、連続増配株の発掘に不可欠な「キャッシュフロー(CF)計算書」の読み解き方と、CFの3つの項目を組み合わせることで浮かび上がる「企業の性格診断」について学んだ。この記事では、その内容を一部お届けする。(ダイヤモンド・ザイ編集部)

【※決算書1枚で見つかる10倍株・連続増配株!第4回の「その1」はこちら】
⇒今の利回りにダマされるな!35年増配の花王から学ぶ“未来の10倍株”の見抜き方【決算書1枚で見つかる10倍株・連続増配株! 第4回:その1】

キャッシュフロー計算書の
「3つの箱」を理解せよ

「将来化ける」は罠かも…“攻めすぎ企業”の正体を見抜く【決算書1枚で見つかる10倍株・連続増配株!第4回:その3】

ザイ優待アナリスト 小林大純(こばやし・ひろずみ) 早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科(現経営管理研究科)修了(MBA)。金融情報サービス会社などを経て2022年6月より現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。

 
「将来化ける」は罠かも…“攻めすぎ企業”の正体を見抜く【決算書1枚で見つかる10倍株・連続増配株!第4回:その3】

ザイ配当アナリスト 仲村幸浩(なかむら・ゆきひろ) 立教大学経済学部卒業。日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)。証券会社や金融情報サービス会社を経て2023年10月より現職。マーケットアナリストとして各種メディアで活動中。

no-img2 仲村

前回は、利益だけでなく現金の流れを見ることの重要性を学びました。

今回は、実際に決算書のどこを見ればいいのか、具体的な項目の見方を解説します。

no-img2 小林

有価証券報告書にある「キャッシュフロー計算書」ですね。項目がたくさんあって難しそうですが。

no-img2 仲村

見るべきポイントはたった3つです。

1. 営業キャッシュフロー(本業で稼いだお金)
2. 投資キャッシュフロー(設備投資や資産売却によるお金)
3. 財務キャッシュフロー(借金や配当によるお金)

no-img2 小林

それぞれの意味をもう少し詳しく教えてください。

no-img2 仲村

まず「営業CF」。これは本業の稼ぎですから、プラスであればあるほど良いです。

逆にここがマイナスだと、本業でお金が流出しているという緊急事態です。

no-img2 小林

次に「投資CF」ですね。

no-img2 仲村

ここは工場を建てたり機械を買ったりすると「お金が出ていく」のでマイナスになります。

逆に、持っている株や不動産を売ると「お金が入ってくる」のでプラスになります。

no-img2 小林

そして「財務CF」。

no-img2 仲村

銀行から借金したり株を発行したりして資金調達すればプラス。借金を返したり、配当金を払ったりすればマイナスになります。

no-img2 小林

なるほど。ここで注意したいのは、「マイナス=悪いこと」とは限らない点ですね。

no-img2 仲村

その通りです! これがPLとの最大の違いです。

例えば、投資CFがマイナスなのは「将来のために投資している」証拠ですし、財務CFがマイナスなのは「借金を返せるほど余裕がある」「株主に配当を出している」証拠なので、むしろ健全な場合が多いんです。

no-img2 小林

もう一つ、計算書には載っていませんが重要な指標がありますね。

no-img2 仲村

「フリーキャッシュフロー(FCF)」です。これは「営業CF + 投資CF」で計算します。

no-img2 小林

本業で稼いだお金から、必要な投資分を差し引いた残り、ということですね。

no-img2 仲村

はい。これがプラスであれば、企業が自由に使えるお金が手元に残っている状態です。
連続増配企業を探すなら、このFCFが潤沢な企業を選ぶのが鉄則です。