『ありのままの自分で、内定につながる 脇役さんの就活攻略書』は、特別な経歴や夢がなかった“普通の就活生”である著者が、1000冊以上の本を読み込み、自分に合った就活メソッドを築き上げ、食品大手を含む22社から内定を獲得した実体験をもとにした、どんな学生でも内定に近づく一冊です。「自己PRで話せることがない」「インターンに参加していない」といった就活に不安を抱く学生と、そっと背中を押したい保護者に読んでほしい就活戦略が満載です。今回は、裁量権のある仕事について著者である「就活マン」こと藤井氏が特別に書き下ろした記事をお届けします。
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裁量がある仕事=自由が多い、とは限らない
「大企業よりも裁量の大きいベンチャーで働きたいです」こうした声を聞くことがあります。
就活や転職の場面で、「裁量権がある仕事」という言葉はとても魅力的に聞こえます。自分の判断で仕事を進められる、自由度が高い、成長できそう。こうしたイメージを持つ人は多いでしょう。
ただ、実際に働く現場を見ると、裁量権があることと、自由に働けることは必ずしもイコールではありません。「裁量権がある」とは、決定権が任されている状態を指しますが、それは同時に、結果に対する責任も自分に返ってくるという意味でもあります。
上司から細かく指示されない分、何をどこまでやるかを自分で考え続ける必要があります。自由に見える一方で、常に判断を迫られる環境が、人によっては大きな負担になることもあるのです。
裁量が増えるほど、責任と不安も増えていく
裁量が増えると、仕事の幅は確かに広がります。その反面、失敗したときの影響範囲も大きくなります。
例えば、判断を誤れば数字に直結したり、取引先との関係に影響が出たりすることもあります。誰かが決めてくれる環境では起きなかった不安やプレッシャーを、自分で抱えることになるのです。
また、裁量がある仕事ほど、成果が見えにくい場合もあります。努力の方向性が合っているのか分からないまま走り続けなければならず、「これで本当に正しいのか」と悩み続ける人も少なくありません。
裁量は成長の機会である一方で、精神的な負荷が大きくなりやすい側面も持っています。
裁量が「幸せ」になるかどうかは人と環境次第
ここで大切なのは、裁量があるかどうか自体が問題なのではない、という点です。裁量が幸せにつながるかどうかは、その人の性格や置かれた環境によって大きく変わります。
自分で考えて動くことが好きな人にとっては、裁量の大きさはやりがいになります。一方で、一定の指針やサポートがあったほうが力を発揮できる人にとっては、裁量の大きさがストレスになることもあります。
また、周囲に相談できる上司や同僚がいるかどうかも重要です。裁量があっても、孤立した状態では幸せにはなりにくいでしょう。
裁量の有無を良し悪しで判断するのではなく、「自分はどんな環境で力を出しやすいのか」を考えてみる。その視点を持つだけで、仕事選びの基準は少し現実的になるはずです。








