『ばけばけ』第91回より 写真提供:NHK
今日の朝ドラ見た? 日常の話題のひとつに最適な朝ドラ(連続テレビ小説)に関する著書を2冊上梓し、毎日レビューを続けて10年超えの著者による「読んだらもっと朝ドラが見たくなる」「誰かと話したくなる」連載です。本日は、第91回(2026年2月9日放送)の「ばけばけ」レビューです。(ライター 木俣 冬)
熊本に「みんな連れて行く!」
第91回のキーワードは「連れていく」。
誰がどこへ? 第19週「ワカレル、シマス。」(演出:村橋直樹)のはじまりを順に見ていこう。
ヘブン(トミー・バストウ)が突然、熊本に行こうと言い出した。
トキ(高石あかり、「高」の表記は、正確には「はしごだか」)は咀嚼(そしゃく)できず、部屋をうろうろする。
「何があるんですか? 熊本には」と聞くと、ヘブンは本を調べ始める。つまり、熊本に詳しいわけではないようだ。
「山、海、空……」
「ええとこそうですねえ、松江と変わらず」
トキは暗に嫌味。
ふたりは襖(ふすま)を隔てて隣の部屋におのおの立って向き合っている。
一度、場所(部屋)を交代するが、相変わらず襖を隔てたまま。これはふたりの対立を表しているのだろう。
トキは部屋を移動。ぐるぐると家の中を回っていく。そのあとをヘブンが追いかける。ワンカットで躍動感を出したい村橋直樹チーフディレクターらしい場面だ。せっかく広いセットだから、存分に撮りたい気持ちはわかる。熊本に行ったらこの家のセットともお別れだろうし。
家族がいないところに行きたくないと言うトキに、ヘブンは「連れて行くします! ママさん、パパさん、雨清水ママさん、三之丞さん、ラストサムライ、みんな連れて行く!」と豪気。
「みんな嫌がるでしょ? みんな出雲の人だけん。家族を大事にするんだなかったんですか?」
「もちろん、だから、一緒に、みんなと、つれていく します」
お互い譲らない。トキは最後の手段。
「1人でも反対したら私も行きませんけん」と全会一致を要求するのだった。これはなかなか難題だろう。
主題歌明け。錦織(吉沢亮)の部屋がたぶん初登場。本がたくさんあって、天窓から光が差し込んでいる。松野家にも天窓があったが、当時の家は採光のために天窓が必須だったのだろうか。







