国語も「仮説」と「検証」が命
実は、物語文の「心情問題」で正解を出すプロセスも、これと全く同じことが言えます。文章を読みながら、「この場面で主人公は泣いている」という事実(相手の反応)を見つけたとします。ここでいきなり、「泣いているから悲しいに違いない」と決めつけるのは、前述の「いきなりの告白」と同じで早計です。
正解率の高い受験生は、ここでいったん「仮説」を立てます。
「涙を流しているけれど、直前にライバルに勝った描写があるから、これは『悲しみ』ではなく『嬉し涙』かもしれない」
そして、その仮説が正しいかどうか、本文中の他の言葉や情景描写を探して「検証」します。
「『わき上がる喜び』という言葉が後ろにある。やはり嬉し涙で間違いない」
このように、本文という相手としっかり対話(読解)し、根拠を積み重ねてから答えを出す(告白する)。これが心情理解の極意なのです。
「独りよがり」からの脱却を
国語が苦手な子の多くは、本文中の根拠(相手のサイン)を無視して、「自分ならこう思うから、この登場人物もこう思っているはずだ」という、独りよがりの読み方をしてしまいがちです。恋愛で言えば、相手の気持ちを考えずに一方的に迫っている状態です。
ご家庭で勉強を見るときは、ぜひ「どうしてその答え(気持ち)だと思ったの?」と聞いてあげてください。「なんとなく」ではなく、「ここにこう書いてあったから(検証)、この気持ちだと判断した(仮説の確定)」というプロセスを言葉にさせる練習が効果的です。
「仮説」と「検証」をすっ飛ばさないこと。
これは、恋愛だけでなく、入試というプレッシャーのかかる場面で、冷静に正解を導き出すための最強の武器になります。ぜひ、お子様と「本文との上手な付き合い方」について話してみてください。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。









