2025年の米就業者数、大幅下方修正の理由Photo:Spencer Platt/gettyimages

 米政府は過去2年間の雇用創出数の推計値を大幅に下方修正した。

 米労働省労働統計局(BLS)は11日、2024年の就業者数を従来の推計値である200万人増を大きく下回る150万人増に引き下げた。25年については、58万4000人増から18万1000人増に下方修正した。

 これは主に二つの別々の見直しが影響している。

 第1に、BLSは年次「ベンチマーク」改定値を発表した。これは毎年1月の雇用統計と共に発表され、前年3月までの1年間の雇用創出数の推計値を修正したものだ。11日の改定値によると、24年4月~25年3月の就業者数(季節調整済み)の伸びは速報値より89万8000人少なかった。

 第2に、BLSは毎月の企業の開業・廃業数を推計する手法を調整した。これが25年の残りの期間の雇用統計に影響を与えた。

ベンチマーク改定

 BLSは月次雇用統計を作成するにあたり、全米の給与所得者の約3分の1をカバーする約12万1000社の雇用主を調査している。これは労働市場の状況をタイムリーに把握する上で役立つ。しかしさまざまな理由から、時間の経過とともにこれらの雇用推計値は実態からずれる可能性がある。そのためBLSは年に1度、各州の失業保険記録に基づくほぼ完全な雇用統計とBLSの推計値を照合することで、これを調整している。

 BLSは昨年9月、ベンチマーク改定により24年4月~25年3月の就業者数(季節調整前)の伸びがで91万1000人下方修正されるとの見通しを暫定的に示していた。実際の修正幅は86万2000人と、これより小さかった。