データをもとに3次元のオブジェクトを造形する3Dプリンターが注目を集めているが、それがより大きな市場を形成するかどうかは、大企業のみならず、中小企業、そして個人のクリエイターにまで浸透するかにかかっている。
そこへ、3Dプリンターで製造された商品を売り買いするEC(電子商取引)サイト「リンカク(rinkak)」が6月19日にクローズドβ版を公開した。
リンカクは、クリエイターが商品のもととなるモデリングデータをアップロードし、サイトを訪れたユーザーが注文すれば、商品が製造され注文した品がが届くオーダーメイド方式のECサイト。
製作者から見ると、高価な3Dプリンターを購入せずとも、個人でものづくりを行い、売り出すことができる点が魅力。購入者が支払った金額から製造に必要な費用と、リンカクへの販売手数料が差し引かれた分がクリエイターに支払われる。
このサイトの特徴は、3Dプリンター作品に特化していること。リンカクを運営するカブクによれば、この点では日本初だという。ちなみに米国ではすでに「shapeways」といった同種のサービスがある。
また、3Dプリンター作品には一般的なプラスチックはもちろん、ラバー、陶器、金属、フルカラー石膏まで、様々な素材での製造が可能である。素材によってはフルカラーの色づけもできるそうだ。
現在はユーザーの事前登録を受け付けており、オープンβ版は近日公開予定だという。
また、DMM.comは7月3日から3Dプリンター出力代行サービス「DMM 3Dプリント」を開始した。こちらも専用サイトにデータを送り、樹脂・金属の素材を指定して見積もりを確認してから出力依頼すると、後日完成した商品が手元に届く仕組みだ。