「自分だけの手柄にする人」が無能である理由・ベスト1とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
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自分だけの手柄にする人
仕事で成果が出たとき、「これは自分の実力だ」と語る人がいます。
チームでの成功であっても、自分の判断や能力がすべてだったかのように振る舞う。
しかし『ゆるストイック』という本では、この考え方こそが危険だと指摘しています。
なぜなら、成功とはそもそも「個人の能力だけで生まれるものではない」からです。
本書は、成功の捉え方について次のように説明しています。
そんな社会の風潮がノイズとなり、時に人々を苦しめるのです。
成功を個人の手柄や才能の証とする考え方が広がることで、実際には環境の影響で生じた成果が、個人のプレッシャーに変わってしまいます。
どんな成功にも、「たまたまの部分」が含まれます。
そうであるなら、成功を「自然現象」として捉えてみましょう。
すると、私たちは個人への過剰な責任感から少し解放され、より現実的な視点で物事を見られるようになるのではないでしょうか。
――『ゆるストイック』より
つまり、成功とは「現象」です。
タイミング、環境、チーム、時代。
さまざまな条件が重なった結果として起こる出来事です。
それを個人の能力だけで説明しようとすると、現実を見誤ることになります。
成功は「オーケストラ」である
本書は、その構造をオーケストラの例で説明します。
では、指揮者がすべての成功要因なのでしょうか。
おそらくそうではありません。
最後列の演奏者も含め、誰一人として欠けては成立しない共同作業です。
それぞれの演奏者が自分の役割を全うすることで、オーケストラ全体の音楽が形作られているのです。
その事実を正しく認識しましょう。
――『ゆるストイック』より
仕事の成功も同じです。
目立つ人がいる。中心人物がいる。
しかし、その裏には必ず多くの人の役割があります。
営業、開発、サポート、顧客、タイミング。
どれか一つでも欠ければ結果は変わっていたはずです。
スポットライトは「演出」である
それでも私たちは、成功を「一人の人物」に結びつけて語りがちです。
書籍やテレビ、雑誌では、成功が取り上げられる際に、誰か一人にスポットライトを当てなければなりません。
先ほどの例でいうと、「指揮者がいちばん偉く描かれてしまう」のです。
そうやって描かれるものは、真実ではありません。
――『ゆるストイック』より
メディアは物語を作ります。
その物語の中では、成功は「誰か一人の功績」として語られる。
しかし、現実はもっと複雑です。
無能な人ほど勘違いする
「自分だけの手柄だ」と思う人は、成功の構造を理解していません。
環境の影響も、チームの貢献も、偶然の要素も見えていない。
つまり、状況を正しく分析できていないのです。
ゆるストイックが示すのは、もっと冷静な視点です。
成功は個人の作品ではなく、環境との共同作品。
この認識を持つ人だけが、次の成功も作ることができます。
株式会社スペースデータ 代表取締役社長
1986年、福島県生まれ。早稲田大学在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8ヵ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。コロナ禍前にSNSから姿を消し、仮想現実と宇宙開発の専門家になる。今は、宇宙ステーションやロボット開発に携わり、JAXAや国連と協働している。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)に選出される。最新刊『ゆるストイック』(ダイヤモンド社)は9.5万部を突破した。
また、新しくYouTubeチャンネル「佐藤航陽の宇宙会議」https://youtube.com/@ka2aki86をスタートさせた。








