Photo:Chip Somodevilla/gettyimages
ドナルド・トランプ米大統領の広範囲にわたる世界的な関税は、発効から10カ月間で少なくとも1300億ドル(約20兆2900億円)の税収をもたらした。 企業にとって、還付を受けるにははるかに長い時間がかかる可能性がある。
米連邦最高裁判所が20日にトランプ関税の多くを無効と判断して以来、最高裁の判決を見越して提訴していた多数の企業に加えて、数十社が関税還付を求めて裁判所に駆け込んでいる。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の分析によると、これまでに少なくとも1800社が返金を求める訴訟を起こしており、毎日その数は増えている。 会員制倉庫型量販店のコストコ・ホールセール、タイヤメーカー大手グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー、書店大手バーンズ・アンド・ノーブルといった有名企業を含む大半の企業は、今回の判決に先立って提訴していた。
最高裁の判決から数日の間に、宅配・航空貨物大手フェデックスなどさらに多くの企業がこれに加わっており、弁護士らは今後訴訟が殺到すると予測している。
輸入業者を代理して訴訟を起こしている連邦訴訟弁護士のマシュー・セリグマン氏は「アスベスト訴訟レベルの話だ」と指摘した。これは、数十年にわたりアスベスト関連の被害の賠償を求めて提起された数千件の訴訟のことを指している。しかし、関税訴訟は「全てが全く同時に起きている」と同氏は述べた。
税関・国境警備局(CBP)の裁判所への提出書類によると、昨年12月10日時点で、最終的に無効とされた関税の対象となった輸入業者などは少なくとも30万1000に上る。弁護士らによれば、この合計数には多くの企業が含まれる可能性が高いが、国外で購入した商品に直接関税を支払った個人も含まれているという。
これらの訴訟を処理する任務は、ニューヨーク市に拠点を置く連邦貿易裁判所である国際貿易裁判所に委ねられている。同裁判所はこのような問題について豊富な経験を持っているが、これほど多くの潜在的な訴訟当事者やこれほどの規模の金額を伴うものはなかった。
トランプ政権は、今回の判決を受けて、関税返還にどのように取り組むかについて、相反するシグナルを送っている。
最終的に最高裁まで持ち込まれた訴訟の一つの提出書類の中で、政権側の弁護士らは下級裁判所に対し、関税が最終的に違法と判断された場合、企業は「利息を含む返金によって全額補償される」可能性があることを保証した。







