中国・北京の人民大会堂で開催された全国人民代表大会の開会式に出席した習近平国家主席 Photo:Lintao Zhang/gettyimages
終わる気配がない
イランとの戦闘
トランプ大統領は戦争が嫌いではなかったのか。2月末、トランプ氏は議会に諮ることなくイスラエルと連携してイランを空爆し、最高指導者のハメネイ師を殺害した。4年前、プーチン大統領がウクライナに全面侵攻した時にも世界は驚いたが、第2次トランプ政権の性格は権威主義国家と似ているようだ。
トランプ氏が「すぐに終わる」と言っていた戦闘は終わる気配がない。そもそも、この戦争の目的がはっきりしない。攻撃開始直後、トランプ氏はイラン国民に政権奪取を呼びかけた。確かに昨年末から今年初めにかけて、物価高を背景に複数の都市で大規模な反政府デモが繰り広げられた。
報道によれば、ハマースやヒズボラといった海外勢力への支援に熱心な指導者への批判や、自由を求め政府の打倒を訴える声も聞かれたという。だが、次々に有力な指導者を殺害されても、イラン革命防衛隊に支えられた体制が揺らぐ様子はない。
3月19日の日米首脳会談では、高市早苗首相が艦船の派遣などイラン戦争への加担を強いられることもなく、日本側はひとまず胸をなでおろしたところだ。だが、それでホルムズ海峡をタンカーが通れるようにはならない。
本来、首相が首脳会談を申し入れた目的は、トランプ氏の中国訪問に合わせて対中政策をすり合わせることだった。イラン戦争のせいで中国問題は後景に追いやられた感があり、トランプの訪中も5月に延期される見通しとなっている。







