たとえば住戸面積60平米(18.15坪)の中古マンション。築30年、価格が5000万円だったとします。近隣に築15年、72平米(21.78坪)、5800万円の物件があったとします。
前者は坪(3.3平米)当たり275万4000円。後者は同266万3000円です。単価に約10万円の差があります。
この差が意味するところは、前者は面積が狭く築年も経過しているものの駅まで近いために価格が高く、後者は面積が広く築年も浅いものの駅距離で前者の物件に劣るために単価が安くなるということです。
なお不動産業界で相場、というとき、坪当たりの単価で表現します。ちなみに平米表示を坪に換算する方法は、平米表示の数値に0.3025を掛けると算出できるので覚えておいてください。たとえば60平米は、60平米×0.3025=18.15坪となります。
坪単価での相場について不動産屋の担当者と会話できれば、相手も「お?この人、不動産のこと、結構知っているな」と感じて、あまりいい加減なことを言わなくなるかもしれません。
自分が考えているエリアの物件の相場観をこうした簡単な計算で頭に叩き込んでおけば、法外な価格で怪しい不動産屋に売りつけられる危険性は低くなるのです。
『50歳からの不動産 不動産屋と銀行に煽られないために』(牧野知弘、中央公論新社)
価格はマンションであれば、駅距離、築年、住戸面積などの条件に応じておおむね形成されています。例えばこうした相場観から著しく安い物件があるとすぐに目につきますが要注意です。物件に何らかの瑕疵があることが想定されるからです。
最近は事故物件(住戸内で住人が自殺した、殺人事件があったなど)は取引において事前に告知することが定められましたが、他にもマンション内で住民同士のトラブルが絶えない、修繕積立金が枯渇して修繕ができないなどの理由で、安くても早く物件を手放したいと売り手が考えている場合などがあります。
こうしたネット情報を整理したうえでリアルな不動産を自分の目で実査する。できれば不動産屋と仲良くなって、抱えている優良物件を引きずり出せるようになれば、一人前と言えるでしょう。
魑魅魍魎が跋扈するともいわれる不動産業界ですが、情報のゲットは自らの身を守ることにもつながるのです。







