産後のキャリアのために「決意表明」をしておく
「仕事と育児を両立したい」「出産後も仕事を続けたい」と思うのなら、あなたが今、手にしているキャリアやポジションを手放さずにすむ方法を考えましょう。
そのためにはまず、職場の人に対して「決意表明」をしておく必要があります。「ちゃんと仕事をやっていく気があるのね」。周囲にそう思ってもらうには、出産後できるだけすみやかに元の仕事に戻ったほうがいいでしょう。私は6ヵ月くらいが目安だと思います。
日本では一年間の育児休業が法律で認められていて、大企業では2~3年の育児休業制度を設けているところもあります。でも、それをそのまま取得してしまうと、上司や人事部から「もう仕事はそこそこでいいのね」「プライベートを優先するのね」と認識されます。
その結果、やりがいがあるとは言えない部署に回されてしまっても、文句は言えないでしょう。ですから「決意表明」をしておく必要があるのです。
ただ、育児と仕事を両立するには、日本では働くママを支えるインフラが十分に整っていません。「多くの女性に仕事と育児を100%楽しんでもらいたい」。私もその一心でJ-Winを通じて育児インフラの必要性を唱えていますが、残念ながら、社会の育児インフラが整うにはまだまだ時間がかかるでしょう。
そこであなたへのアドバイスは、「出産前に社内インフラを整えておく」こと。
「社内インフラ」とは、要するにあなたの味方になってくれる人です。子育ては「予想外の出来事」の連続。急に休まなくてはならなくなったり、早く帰らなくてはならなくなったりして、周囲の負担が増えるはず。そんな時にサポートしてくれる人を社内に作っておくのです。
産休や時短勤務といった制度も、周囲の支えがあってこそ。上司や同僚があなたに快く協力してくれるような関係作りが、やはり一番大切です。
◆7月の新刊書籍のご案内◆
『もっと上手に働きなさい。』
誰も教えてくれなかった
女性のための仕事のルール
日本IBMで初の女性取締役を務めた元ベルリッツ コーポレーションCEOの著者から、働く女性のリアルな悩みにこたえる35のアドバイス。
定価: 1,470円/208ページ/四六判並製
購入はこちらから!
→[Amazon.co.jp] [紀伊国屋BookWeb] [楽天ブックス]