電車で隣の女性が居眠りで寄りかかってくる→降りる時に声をかけて起こす?黙って立ち上がる?写真はイメージです Photo:PIXTA

大人の日々は「選択」の連続です。ピンチをチャンスに変えるには、どうすればいいのか。高い評価や人望や信頼をたくさん得られるのは、どっちの選択肢か。微妙な状況への立ち向かい方を通じて、より大きな幸せをつかめるトクな道を探りましょう。
※「お悩み」は編集部で作成した架空のモデルケースです。

今回の「お悩み」

 あなたは40代の男性会社員である。あたたかい昼下がりの電車でロングシートに座っていたら、隣に座った会社員風の若い女性がウトウトと居眠りし始めた。

 やがて自分の肩に頭を寄りかからせてきて、いっこうに起きる気配がない。次の駅で降りたいが、このまま自分が立ち上がったら、そのまま横に倒れそうだ。

 肩を手で揺らせて「もしもし、起きてください」と声をかけようかとも思うが、なんせ相手は寝ぼけているだけに、痴漢の類かと勘違いされる可能性もある。起こすか、黙ってそっと席を立つか、さてどっち?

選択のポイント

 日本の電車で居眠りしている人が多いのは、社会が平和である証という人もいます。その女性も、日々のお仕事できっと疲れているのでしょう。とはいえ、トラブルの多い昨今、異性に寄りかかられてしまうと緊張したり不快な気分になる人が多いかと存じます。

 自分が降りる駅が近づいてきました。女性はよく眠っているだけに、自分が立ち上がったら支えを失って、そのままシートに倒れ込んでしまいそうです。目を覚まして、ビックリしたり、はずかしい思いをしたりするかもしれません。そうなったら、ちょっと気の毒です。

 かといって、手で肩を揺らして「もしもし、起きてください」と声をかけたら、寝起きで頭がボーッとしていてすぐに状況を把握できず、勘違いして「触らないでください!」なんて言われる可能性も無きにしもあらず。痴漢扱いされたら目も当てられません。肩を触らず、声だけで「もしもし」と起こそうとするのも、けっこう不気味な図式です。

 たとえ勘違いしなかったとしても、起きた瞬間にその女性がはずかしい思いをするのは変わりありません。

 一方で起こさずにそっと席を立った場合、運が良ければ倒れ込まずに踏み止まることができるでしょう。たとえ倒れ込んでも、大ごとにはなりません。

 起こしたほうが親切な気はしますが、総合的に考えると、そうしないほうがお互いのためです。ここは、黙ってそっと席を立ちましょう。

石原壮一郎・コラムニストのプロフィール